はじめに&2010年に読んだ新刊本おすすめトップ10
面白い本を紹介することが本ブログの目的。自分自身ビジネスマンだが、ビジネスマンたちが日ごろあまり手にしない本をここでお勧めする予定(月に2回程度アップデート)。
一人前の「本のキュレーター」になれるよう今年1年間成毛眞さんの勉強会で勉強させてもらう。
2010年に読んだ新刊本おすすめトップ10は下記の通り。今年は残念ながら突出した本に出合えなかったので、トップ1の選定はしていない。順不同。
『僕はいかにして指揮者になったのか』『数字で世界を操る巨人たち』『冬のライオン』『美墓』『地下の秘密』『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』『民主主義がアフリカ経済を殺す』『哲学する赤ちゃん』『市川海老蔵』『クジラと海とぼく』
- 作者: 佐渡裕
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/08/28
- メディア: 文庫
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- 作者: スティーヴンベイカー,伊藤文英
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2010/04/15
- メディア: 単行本
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ナショナルジオグラフィックノンフィクション傑作選 冬のライオン
- 作者: セバスチャン・ユンガー他,ナショナルジオグラフィック,尾澤和幸,河野純治
- 出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフィック社
- 発売日: 2010/07/02
- メディア: 単行本
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- 作者: 並木喬
- 出版社/メーカー: 幻冬舎メディアコンサルティング
- 発売日: 2009/12
- メディア: 単行本
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みんなが知りたい地下の秘密 洪水時のあふれた水を取り込む地下トンネルとは?地下鉄の上り線と下り線を同時につくる技術とは? (サイエンス・アイ新書)
- 作者: 地下空間普及研究会
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/04/19
- メディア: 新書
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- 作者: 坂口恭平
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2010/08/04
- メディア: 単行本
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- 作者: ポール・コリアー,甘糟智子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2010/01/14
- メディア: 単行本
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哲学する赤ちゃん (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)
- 作者: アリソン・ゴプニック,青木玲
- 出版社/メーカー: 亜紀書房
- 発売日: 2010/10/27
- メディア: 単行本
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- 作者: 市川海老蔵,篠山紀信
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/04/19
- メディア: ムック
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下記の作品は将来自分の娘に読ませたい本。書評と一緒に。
- 作者: 水口博也,しろ
- 出版社/メーカー: アリス館
- 発売日: 2010/09/01
- メディア: 単行本
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2010年、クジラ学の世界ではビッグニュースが続出した。例えば6月にはデンマークで140年近く生きていたクジラが発見され、クジラは事実上地球で最も寿命の長い哺乳類であることが判明。もしかするとクジラのDNAを活用して人類は長寿社会へ突入するかもしれない。捕鯨問題よりも、子どもにクジラの生態や知能を知らせてあげた方がよほど将来のためになる。
クジラに興味を持った子どもや大人にとって最適の導入本が本書だ。著者は、2年間休学した後に京都大学を卒業し、出版社で社会科学や人文科学系の編集者として働き、その後海洋写真家として独立。以降30年以上にわたって世界中でクジラの撮影・観察を続けている大のクジラマニアである。本書では、クジラはなぜ人間や船に近寄ってくることがあるのか、著者はなぜクジラの写真をとるようになったか等を少年少女にも分かりやすく書いている。ザトウクジラの絵が描かれている装丁や挿絵の多さも子どもにとって魅力的だ。子どもの前でこれ見よがしに読めば寄ってくるだろう。
本書の「はじめてのホエール・ウォッチング」という章は特に面白かった。筆者が初めてクジラを生で見た時の感動が詳細に描かれており、著者が編集者を辞めてまで海洋写真家になった理由が良く分かる。知的好奇心はいつの時代も人を変えてしまうのである。
少し残念なのは、本書では最新の研究や理論があまり紹介されていないことだ。さらに突っ込んだ知識を得たい人は同じ著者の『クジラ・イルカ大百科』を合わせて読むと良い。