『ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争』
- 作者: 『ガーディアン』特命取材チーム,デヴィッド・リー,ルーク・ハーディング,月沢李歌子,島田楓子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/02/15
- メディア: 単行本
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ウィキリークスと欧米マスメディア連合は、2010年夏・秋ごろにもアフガニスタン戦争やイラク戦争の機密文書・データを公開している。その一つはイラクのバグダッドで米軍ヘリコプターが、ロイターの社員2人を含む民間人12名をまるでビデオゲームのように射殺する動画で、この公表によって米軍に対する信頼はガタ落ちした。(http://bit.ly/bIUOvp)
本書は、ウィキリークスがこのような情報をどのように手に入れたのか、ウィキリークスの創設者はどのような人物なのか等の疑問に迫る一冊だ。バグダッドで勤務する米軍兵ブラッドリー・マニング(当時22歳)は、計200万件にも及ぶ文書やデータを米軍ネットワークから見つけ、ウィキリークス創設者であるアサンジに渡した(マニングは現在米軍基地内の約4畳の独房に1日23時間拘束されている)。オーストラリア出身の天才にして奇人ハッカーであるアサンジは、その情報を自身のウィキリークスHPと米ニューヨークタイムズ紙や英ガーディアン紙と一緒に公開。米政府からは「テロリスト」と呼ばれるまで敵対視された。そんな矢先、自身のファンであった女性と性的な関係を持ち、女性から訴えられ逮捕。まるで映画をみているかのようなドラマチックなストーリー展開で、目が離せない(スピルバーグ監督は本書を映画化すると発表)。
本書のあとがきにあるようにウィキリークスのストーリはまだ始まったに過ぎない。今後、ウィキリークスの公表が与える国際政治経済への影響、米国の軍産複合体vs欧米マスメディアの戦い、シェルなど大手石油企業を含む民間企業の対応からも目が離せない。
http://mirror.wikileaks.info/(ウィキリークスは常にサイバーテロの攻撃にさらされているので、一時的にページを開けない場合もある)